土方奈緒ブログ

決算書の見方 営業利益

経常利益の上にあるのが、営業利益です。

 

営業利益とは、会社が本業で得た利益のこと。

 

注意しなくてはいけないのが、経常利益は黒字でも、営業利益が赤字だという会社です。

 

この場合、本業の赤字を雑収入などの収益で補填していることですね。

このようなケースであれば、まずは本業が不振になっている原因を探るべきです。

そうしなければ、いずれは経営危機が訪れます。

 

では、これとは逆に、経常利益は赤字でも、営業利益が黒字だという会社はどんなことが想定されるでしょうか?

 

これは借入による金利負担が重すぎることが考えられます。

ですが、営業利益は黒字ということは、本業は儲かっているということ。

手のほどこしようはあります。

 

時間はかかりますが、粘り強く金融機関と交渉しつつ、本業になお一層力を入れていきましょう。

 

 

決算書の見方 粗利率(売上総利益率)・原価率

次に押さえておくべきは、

売上総利益です。

 

売上高-売上原価で計算します

サービス業などは売上原価がなく、売上高=売上総利益となることもあります。

この売上総利益が低いと、必要な経費を支払うことさえできません。

利益は金額だけでなく、比率での確認をしましょう。

 

これがいわゆる、 粗利率(売上総利益率)・原価率です。
●売上総利益÷売上高×100=粗利率(売上総利益率)
●原価÷売上高×100=原価率
●原価率+売上総利益率=100%

 

自分の会社の粗利率・原価率はいくらか?

それは同業他社に比して高いのか、低いのか?

前年度と比較して良くなっているのか?

 

絶対に検証分析はしておいてください。

 

 

 

決算書の見方 注目すべきは経常利益。

損益計算書は、後ろから見ていったほうがわかりやすいです。

 

まず、当期純利益から法人税等を差し引く前の利益が、税引前当期純利益です。

ただ、当期純利益や税引前当期純利益だけを見ていては、経営の問題点ははっきりしてきません。

なぜなら、当期純利益や税引前当期純利益には固定資産の売却益などの臨時的に発生した損益も含まれてしまうから・・・

では、なにを一番注意してみたらいいのかというと。

答えは、税引前当期純利益の上にある、経常利益です。

 

経常利益は、本業から生じた財務上の収支を加味したもの、つまり毎期繰り返す事業活動の結果の利益。

 

すなわち、会社の実力がこの経常利益には反映されているということ。

 

金融機関や外部の人間は、会社を評価するには、まず経常利益を見ます。

会社の健康診断をする上でも、この経常利益がとても大事な数字となります。

 

 

源泉所得税納付書の書き方

源泉所得税の納期の特例の期限は7月10日です。

そこで今回は、源泉所得税の納付書の記入の仕方について簡単にお話します。

 

①支払年月日

「納期等の区分」欄に記載した期間内の、最初の支払年月日と最後の支払年月日を書きます。
(一回だけの支払は左側の年月日のみ記載)

②人員

その期間の実人員を記載します。
延べ人数ではないので、1月に2回同じ人に支払ったら1人です。
納期の特例を受けている場合は、1月毎の実人員の延べ人数を記載します。
同じ人に1月に2回、それを6か月間支払ったら、6人ということですね。

③支給額

「俸給・給与等」の支給額欄は、一般的に、非課税分(通勤手当等)は除いた課税支給額の合計の金額を書きます。
社会保険料を控除したあとの支払額ではありませんよー。
④税理士等の報酬額

「税理士等の報酬」の支給額欄は、原則として報酬の消費税込の金額を書きます。

請求書で消費税の額が明確に区別されていれば、源泉の税額は税抜の報酬額に対する額でもよいです。

④税額

給与、賞与、報酬、それぞれから天引きしている復興特別所得税と源泉所得税の合計額を記載します。

 

⑤本税

上記税額の合計額を記載します。

 

最後に、税務署からのお願いとして

「枠内に正しくていねいに記載してください」とあります。丁寧に。。。

 

報酬の源泉について

給料を支払った時に源泉所得税を天引きするのと同じように、

税理士などの個人事業者に報酬を支払った時にも支払額の10%(現在は10.21%)が天引きされています。

報酬を支払った月の翌月10日までに納付します。

簡単に言うと、料金の約1割を相手先には支払わずに、税務署に納税という形で支払うのです。
以下に該当するものを個人事業者相手に支払った時には、報酬を満額相手先に支払わずに1割を天引きし、税務署へ支払わなければなりません。

ただし、あくまで個人事業者である場合のみ。

税理士法人や社労士法人など、法人相手に支払う場合には源泉徴収は不要で、料金の満額を相手先法人に支払っているはずです。

 

第204条第1項第1号の報酬
弁護士、公認会計士、税理士、社労士への報酬(行政書士は源泉徴収不要)
経営コンサルタント、労務コンサルタントへの報酬
司法書士、土地家屋調査士への報酬
第204条第1項第2号の報酬
講演、講師料
広告などのデザイン料
技芸(茶の湯、舞踊、ダンス)、スポーツなどの指導、または知識の教授
第1号の報酬について天引きした源泉徴収税額は、

報酬を支払った月の翌月10日までに

普段使っている給料の納付書(給与所得、退職所得等の所得税徴収高計算書)で、給料や賞与から天引きした源泉徴収税額と一緒に納付します。

 

第2号の報酬について天引きした源泉徴収税額は

報酬・料金等の所得税徴収高計算書という別様式の納付書で納付します。

注意して下さい。

給与の源泉所得税と同じく、税理士など士業の報酬など第1号の報酬にかかる源泉所得税は、

納期の特例を申請した場合は、上半期分をまとめて7月10日に、下半期分をまとめて1月20日に年2回まとめて納付することができます。

 

納期の特例を採用しても

納付書が異なる第2号の報酬は毎月納付しなければいけまんので、ご注意ください。